どうして臭うのか!ワキ臭ワキガの原因と対策

汗、ニオイでの悩んでいる人の半数以上の方はこの“ワキガ”や“脇汗”
で悩んでいるのではないでしょうか。

脇の汗やニオイは男女、年齢、時期を問わず気になることがあると思います。
授業や会議など個室にこもって作業している時、エレベーターや電車に
乗っている時など他人の汗臭さ、わきのニオイが気になって
しまったことはないでしょうか?

特にワキガは強い独特なニオイを出し不快に感じる人がほとんどだと思います。僕自身、大学生になったときにワキガ、脇汗ですごく悩み
色んな制汗剤を試していきました。

今では普段の生活で強烈なニオイはなくなったと思っているのですが、
それでもたまに「うわっ!今日わき臭いな」と感じてしまいます。
ただ、脇汗やわきのニオイに対して敏感になっていろいろ試したことで、
今ではそこまで気にしなくて大丈夫かな。と思えるくらいになってます。

今回は、この気になる「ワキのニオイ・ワキガ」
原因や対策方法についてご紹介していきます。

そもそも本当にワキガなの?ワキガと汗臭とは?

普段わき汗をそんなにかいていないのにすごく臭う人やニオイは
あまりしないけど汗はすごくかく人などいらっしゃるのではないでしょうか。

またよく言われる汗臭いとワキガは違うのか?
「ワキガ」とはどういったものなのでしょうか?

ワキガとは

ワキガとは、医学的には「腋臭症」と呼ばれるわきから
出る独特の強いニオイを発する症状のことをいいます。
これは病気ではなく、体質の問題でアポクリン腺という
汗腺が多いか少ないかで決まってきます。

自分のわきのニオイを臭い!!と感じた時にすぐワキガだと
思ってしまいがちですが、ワキガと汗臭は原因もニオイも全然違います。
そもそも日本人はワキガ体質と言われる人は15%程度
しかいないと言われています。

日本人は毎日風呂に入る習慣があったり、道や公衆トイレが
きれいだったりと海外よりも清潔志向が高い為
ちょっとしたニオイにまで敏感に反応してしまいます。

その結果ちょっと汗臭いと感じてしまうとすぐに
ワキガなんじゃないかと思ってしまうのです。
一方で欧米では、70~90%の人がワキガ体質とされていますが、
気にしている人は日本人よりはるかに少ないんです。

ワキガと汗臭の違い

先ほども書きましたが、ワキガと汗臭はまったくの別物なのです。
人間には「エクリン腺」と「アポクリン腺」の2つの汗腺があり
エクリン腺は全身に分布しており、ここから出る汗は
99%以上が水分で残りがミネラルや塩分で構成されています。

アポクリン腺はわきやへその周りなど限られたところにしかありません。
このアポクリン腺から出る汗には脂質やタンパク質、
アンモニアや糖質などが含まれています。

汗臭はエクリン腺から出てきた汗が常在菌と
混ざってでるニオイで、ワキガはアポクリン腺から
でる汗が原因で放たれるニオイのことを言います。

このようにワキガと汗臭とでは、ニオイの原因が違ってくるのです。
自分自身がワキガなのか汗臭なのかを把握することが大切です。

ワキガのチェック項目

自分のニオイというのは慣れてしまい自分では中々気づけないもの。
周りの人は気づいても直接言ってくる人は多くないでしょう。
ワキガは自分で判断するのが難しくとてもデリケートな問題で、
中々人には頼れないと思います。

そこでワキガの可能性を確認できる
簡単なチェック方法をご紹介します。

服のワキの部分に黄色いシミができる

わき汗をかいたときに服に黄色くシミができる人は、
ワキガ体質の可能性があります。
アポクリン腺から出る汗には、タンパク質や脂質などの多くの
成分を含んでおりその中に色素成分も含まれ、服を黄ばませます。

耳垢が湿っている

耳垢は人によって乾燥してカサカサしている人と
湿ってベチャっとしている人がいます。
アポクリン腺は耳の中にも多く分布しているため、
耳垢が湿っている人はワキガ体質である可能性があります。

体毛やわき毛が濃い

ワキガはアポクリン腺から出る汗が原因でニオイを放ちます。
このアポクリン腺は毛穴を通して分泌されるためわき毛(体毛)が
濃く太い人の方がワキガの可能性があります。

わき毛に白い粉が付着している

わきに白い粉が付着している場合は、ワキガ体質の可能性が高いです。
制汗剤などをつけている場合は別ですが、何もつけていないのに
白い粉が付着している場合、それはアポクリン腺から出る汗の
分泌物の結晶の可能性が高い為です。

ワキガ体質の検査キットを使ってみる

ワキガの体質検査キットも販売されておりそういった
ツールを活用してみるのもいいかもしれません。

キットにはいくつか種類がありますが、
モノによってはワキガ体質かどうかだけでなく、
重度なのか軽度なのかどの程度のワキガなのかも
判定することができます。

家族にワキガ体質の人がいる

ワキガは病気ではなく体質である為、遺伝します。
両親や兄弟など家族の中にワキガ体質の人がいる場合は、
自分自身もワキガ体質である可能性があります。

肉中心の食生活を送っている

肉や乳製品中心の食事ではカロリーや脂肪を
摂りすぎてしまい、皮下脂肪に蓄えてしまいます。
皮下脂肪はアポクリン腺の働きを活発にさせて
しまうのでワキガの原因になってしまいます。

欧米人と日本人とでワキガの割合が違うのは
こうした食文化の違いもあると言われています。
欧米人は肉中心の食文化で、日本人は穀物や野菜中心の
食文化であるためワキガ体質の割合が低いと言われています。

ワキガの原因/どうしてワキガが発生するのか

ではなぜワキガは臭くなってしまうのでしょうか。

汗だけでは無臭!?細菌と混ざることで臭くなる

実はエクリン腺から出る汗もアポクリン腺から
出る汗も汗自体は無臭なんです。
この汗が皮膚にでて、常在菌や垢や皮脂と汗が
混ざり雑菌が繁殖することでニオイを発生させるのです。

エクリン腺から出る汗は99%水分ですが、
皮膚で常在菌などと混ざり雑菌が繁殖して
蒸発することでニオイを放ちます。
これがいわゆる汗臭です。

一方ワキガは、アポクリン腺から出る汗が
常在菌などと混ざり発酵することでニオイが発生します。

このアポクリン腺から出る汗は、ミネラルやタンパク質、糖質など
多くの成分を含んでおり塩分をほとんど含んでいないため
常在菌が繁殖しやすく強いニオイを放ちます。

常在菌は人間が免疫を高めるために必須の菌であり、
なくすことはできません。どんなに体をきれいに
洗ったとしても数時間後には体に常在菌は発生しています。

つまりワキガや汗臭を改善するためには、
汗自体を工夫して変えていかなくてはいけません。

ワキガの予防・対策方法

ワキガのニオイの強さは人によって様々ですが、
周りの人に「この人臭い!!」と
思われながら生活するのはつらいですよね。

電車やエレベーターなどで見知らぬ人から
思われるならまだしも、会社の同僚や友人、恋人から
そんな風に思われていたら、本当につらいですよね。
そこでニオイに悩まないで済むように予防・対策方法をご紹介していきます。

汗をかいたら汗拭きシートで拭き取る

わき汗をかきそれが常在菌と混ざりそのまま
放置してしまうと、蒸発・発酵してニオイが発生します。

わきに汗をかいたなと思ったらできる限り早くふき取るように心がけましょう。
ニオイに気づいてからでは遅いので、汗をかいているのに気が付いた
段階で拭き取るようにしましょう。

またハンカチなどで拭き取るのも大丈夫ですが、乾いたものではなく濡らして拭き取ると水分だけでなくニオイの元も拭き取ってくれます。

食生活を見直す

ワキガの原因でもお話ししたように肉類はアポクリン腺の
働きを促進してしまいワキガをより強くしてしまいます。
また他にも牛乳などの乳製品や油分の多い食べ物は
アポクリン腺の働きを促進してしまいます。

一方で緑茶や梅干しなどワキガを抑える成分のある食材もあります。
特に緑茶にはカテキンなど抗菌作用のある成分が
含まれているので虫歯や口臭予防にも繋がります。

またアルコールやたばこも発汗を促すのと
同時にアポクリン腺の働きを促進する効果があります。
アルコールやたばこも控えることで
健康にもニオイ対策にもよくなります。

生活環境を見直す

意外かもしれませんが、汗は普段かいていない人よりも
普段から汗をかいている人の方が臭くなりにくいんです。
汗は汗腺を通って皮膚に出てきますが、この汗腺を
通る時に汗を体内でろ過します。

普段運動などして汗をかいている人は
このろ過機能がしっかり働きミネラルなどの
成分をろ過した状態で汗として出します。

一方普段汗をかかない人はこのろ過機能が低下してしまっており、
余分な成分が多く含まれた汗が出てしまいニオイやすくなってしまいます。
その為日頃から適度に運動して汗をかき、
リズムよく生活することが大切になります。

酢を飲むといい

酢を飲むとエネルギー代謝が円滑になり、
過労物質の乳酸の生成を抑えることができます。
乳酸が増えると体内環境が酸性に傾き汗の中に
アンモニアが多く含まれるようになりより臭くなります。

酢を飲むことで乳酸を酢抑えることができるのでき体臭が軽減されます。
また酢には「過酸化脂質の生成を抑える作用」もある。

通気性の良い服装を着るようにする

通気性が悪いと汗をかいたときにこもってしまい、
雑菌が繁殖しやすくなってしまいます。
そうなるとニオイもより強くなってしまうので、
通気性の良い服を着ることをおすすめします。

制汗剤を使ってみる

制汗剤には、スプレータイプやクリームタイプ、
ロールオンタイプ、スティックタイプなどさまざまあります。
それぞれのタイプで、メリットデメリットがあります。
自分の症状に合わせて的確な制汗剤を使うことで
ニオイを抑えることができます。

病院でワキガ治療

最近では、病院でもワキガや汗、ニオイを専門で
治療している病院があるくらいニオイで悩んでいる人が増えています。
自分でいろいろ試しているのに中々よくならないと
思っている人は一度専門医に診てもらうことをおすすめします。

専門医に診てもらうことで何が原因なのかがある程度はっきりしますし、
場合によっては病院で治療して改善できるかもしれません。

ワキガで病院というと手術のイメージが強いかもしれませんが、

・内服薬
・ボトックス注射
・湿布治療
・ミルドライ(メスを使わずにマイクロウェーブを使った治療)
・手術
などいろいろな治療があります。

ワキガで病院に行くというのは、お金もかかりますし
ハードルが高く悩んでしまうかもしれませんが、
一人でニオイについてずっと悩んでいるよりよっぽどいいと思います。
専門医に診てもらうだけでも気持ち的にも全然違います。

まとめ

ワキガは簡単に改善できるものではないし、気にすれば気にするほど
ニオイが強くなってしまい非常につらいと思います。
ニオイの問題は自分では気づきにくく、周りの人は
気づいても中々言ってくれません。

周りから臭いと思われているんじゃないかと思うと
人と会ったり話したりするのもイヤになります。
ただ自分が、何が原因でどのくらい臭うのかを
しっかり把握さえすれば、それを改善する対策は必ずあります。

僕自身そうでしたが、においの悩みはとてもデリケートで
中々人には相談できずに一人で抱え込んでしまいがちです。
しかしこのニオイの悩みは多かれ少なかれみんな持ってるものです。

あまり深く考えすぎずに自分にあったやり方で
改善していければいいのではないでしょうか。
ぜひ今回ご紹介した内容も参考にしてみてください。