誰もが一度は口臭について気にしたことがあるのではないでしょうか。
恋人とデートしている時、エレベーターに乗った時、会議や打ち合わせで
相手との距離が近い時など「自分の口臭くないかな?」と思ったことは
ないでしょうか。
時には相手に対して「え?口臭くない!?」と感じニオイにばっかり意識が
向いてしまって会話が全然耳に入らなくなってしまった経験はないでしょうか。
きちんと歯を磨いたりマウスウォッシュしてエチケットしていても、
口臭が出てしまうことがあります。
口臭をしっかりと予防する為には、原因とそれに対する的確な対策・ケアを
していく必要があります。
ここでは、口臭の原因や対策方法についてご紹介していきます。
口臭とは?
口臭とは、【本人または他人が不快に感じるニオイ(呼気)の総称】です。
最近では、『スメルハラスメント』という言葉があるように、自分では
気づかないうちに周りの人に臭いで迷惑をかけている可能性もあります。
口には食べ物や飲み物、空気が入ってきて、息や咳、痰などが体外に出ていき
多くのものが体から出入りする部分になりますのでどうしても
ニオイは発生してしまいます。
口臭は周囲を不快にしてしまうものでもあり、中々人から指摘をされにくい
コトでもあります。
周りの人との人間関係を良好にするためにも、一度自分の口臭について考えて、
口臭予防をすることは大事なことなのです。
口臭の原因
また口臭は大きく4つの要因に分けられます。
「生理的要因の口臭」
朝起きた時や緊張している時や、加齢・生理などに伴う口臭
「病的要因の口臭」
虫歯や歯周病、糖尿病などの特定の疾患による口臭、
内臓の機能低下などによる口臭
「外的要因の口臭」
アルコールやたばこ、またニンニクなどのニオイのつよい食べ物による口臭
「内的要因の口臭」
ストレスや緊張などの精神的原因による口臭
このように【口臭】といっても原因はいくつもあります。
それらの原因によってそれぞれの予防・対策があります。
人によって口臭の原因はさまざまありますので、何が原因なのかを
把握した上で、それに合った対策をしていく必要があります。
口臭チェック
口臭は周囲を不快にしてしまうため、口臭はしっかりとケアをして
気にすることなく会話を楽しみたいところ。
しかし自分自身のニオイには中々気づけないのではないでしょうか。
話していて相手が臭いと感じてもそれを言ってくれる人はほとんど
いないはずです。
ただこの「においに気づけない」というのは誰しもが同じなんです。
においがあろうがなかろうが、人は順応する生き物なので、
普段嗅いでいる自分のニオイには慣れて感じなくなってしまうのです。
口臭のチェック方法
口臭は自分で気づくことは難しいですが、
セルフチェックできる方法もあります。
以下のようにいくつかセルフチェックの方法がありますので、
自分自身で口臭チェックをしてみましょう。
歯垢のニオイをチェック
「口臭の原因は口の中にある」とよく言われるように虫歯や歯垢が
口臭の原因となることがよくあります。
そこで歯間ブラシやフロスを使い、歯垢をとりだしニオイを嗅ぐことで
自分の口臭を知ることができます。
コップや袋を使って息のニオイをチェック
よく自分の息のニオイをチェックするときに手で口の周りを覆って
チェックする人がいますが、これでは手のニオイと息のニオイが
混ざってしまいます。
そこで紙コップや紙袋などのきれいなところに息を吐きだし、一度新鮮な空気を
吸ってから、吐き出した空気を嗅いでみると口臭をチェックすることが
できます。
ティッシュを使った簡単ニオイチェック
1枚のティッシュを4回折りそれで舌を上から下に
軽く5回程なぞるようにします。
そしてそのティッシュを2分ほど放置して
ティッシュのニオイを嗅いでみると、自分の口臭のニオイがわかります。
口臭チェッカーを使ってニオイチェック
市販でメーカーが販売している口臭チェッカーがあります。
歯科医院などで使われているものと精度は異なりますが、数値化されてでるので
客観的な目安を知ることができます。
病院で口臭チェック
口臭は病院でも確認することができます。
病院の中には【口臭外来】と専門で行っているところもあります。
病院によって費用や測定方法に違いはありますが、口臭について
自分でチェックするより正確に把握することが可能です。
そもそも口臭はどうして臭うの?
先ほども書きましたが、そもそも【口臭】が臭くなる原因は
一つだけではありません。
「生理的要因の口臭」「病的要因の口臭」
「外的要因の口臭」「内的要因の口臭」など口臭の原因は様々あります。
今回は、それぞれの原因にわけて詳しくご紹介していきます。
生理的要因の口臭
生理的口臭は、誰にでもある口臭です。
生理的口臭の主な原因は、口の中の細菌が増えることにあります。
細菌が増えることで、細菌が揮発性のガスを発生させて
口臭が臭うようになります。
朝起きた時の口臭は誰もが気になっていると思います。
これは、寝ている間には唾液の分泌量が減って口内の細菌類が増え
悪臭になっていくのです。
空腹時や口呼吸が多いと同じように唾液の分泌量が低下し、
口内の細菌が繁殖して口臭の元になります。
また舌苔と言われる舌に付着した白い細菌の塊も口臭の大きな原因となります。
口内の唾液の量は25歳ごろをピークに年々減少していくため、
加齢も口臭の要因となるのです。名前の通り生理的なものなので、
健康状態やその日の環境でニオイは変わってきます。
生理的口臭は主に口内の細菌が繁殖することが原因となりますので、
歯磨きやマウスウォッシュをして口内の細菌を減らすことで
改善することができます。
またこまめに水分補給を行うことで唾液の量を増やすことも効果的となります。
病的要因の口臭
病的口臭は虫歯や歯周病、呼吸器などの内臓の何らかの病気が
原因で発生します。
口の中に口臭の原因がある場合、一番多いと言われているのが
虫歯や歯周病です。
特に歯周病は強烈な口臭を発生させる原因となります。
ニオイの特徴として卵が腐ったような硫黄のような臭いとなり
特に嫌われるニオイです。
また糖尿病や内臓の病気、口腔がんなどが原因で口臭が発生します。
病的口臭は他の口臭の要因と異なり原因疾患の治療が必須となるため、
口臭の改善のためにも専門の医療機関での治療が必要となります。
少しでも変だなと思った時は、恥ずかしがらずに深刻化する前に
医師に相談することをおすすめします。
外的要因の口臭
外的要因の口臭は、ニンニクやキムチなどのニオイの強い食べ物を
食べた時に発生します。
ニオイの強い食べ物を消化するときに悪臭成分が、胃から血液へその血液が
肺まで到達すると呼気と一緒に口臭として排出され口臭となります。
そのためそういった食べ物を食べすぎると翌日になってもニオイが
残ることがあります。
その他にも、タバコやアルコールも同じように口臭の原因となります。
また動物性たんぱく質の豊富な食材を中心に取ってしまうと腸内環境が
乱れ口臭の原因となってしまいます。
内的要因の口臭
内的要因の口臭として主な原因は「臭い玉」と呼ばれるものです。
臭い玉とは喉の両脇にある扁桃にできる白い物体です。
体内に侵入しようとしてきたウィルスや細菌と免疫細胞が捕獲してでてきた
ウィルスや細菌の死骸がたまったものが、臭い玉となっていきます。
白い米粒程度のもので、咳やくしゃみと一緒に排出されることもあり
つぶすと強烈な悪臭を発します。
臭い玉は唾液が少なくなるとたまりやすくなってしまい口臭の原因となります。
口の中が乾燥しないようにこまめに水分補給をしたり、あまりにも
ひどい場合には病院に行き、臭い玉を吸引・除去してもらうことを
おすすめします。
口臭の予防と対策
口臭の原因がいくつもあるように予防・対策方法もそれに合ったものが
あります。
自分の口臭の原因を把握してその原因に合った予防・対策が必要となります。
規則正しく食事を摂る
最近は朝食を抜きにしている人も多くいますが、そうすることで唾液の分泌量が
減ってしまい口臭の原因となってしまいます。
朝、昼、夕と1日3食バランスよく食事を摂ることが健康にも口臭予防にも
繋がってきます。
また口をよく動かすことで唾液の分泌量も増えます。
「時間をかけてしっかり噛む」当たり前のことですが、こういったところから
意識することで口臭の改善となっていきます。
正しい歯磨きと+αの口の掃除
食後に歯磨きをして歯垢や食べカスを取り除く事で口臭対策となります。
ただ、歯ブラシだけでは口の中の歯垢は半分程度しか取り除くことが
できないので、デンタルフロスを使い歯と歯の間までしっかりと
掃除する必要があります。
また歯ブラシやフロスで取り切れない汚れはマウスウォッシュを使いきれいにするとより効果的な口臭予防となります。
食後はすぐにうがいをする
口の中には何億という雑菌が生息しており、カラダの中で最も雑菌が
多いところです。
雑菌は食べかすを餌にして虫歯や歯周病を引き起こし口臭の原因となります。
さらに口の中は温度が高い為、食後1~2時間で食べかすが発酵して、ニオイが
発生してしまいます。その為食後すぐ歯磨きをするのが理想的ではありますが、
難しければうがいだけでもして、歯や歯間に付着している食べかすを
できる限り洗い流すことで口臭を軽減することが可能です。
舌磨き
舌の表面についている舌苔は細菌や食べかすのかたまりで卵が腐ったような
硫黄のニオイを発します。
舌苔は口臭の原因となるので落とすことが必要です。
ただし、舌には味蕾と言われる味を感知する部位があり、歯ブラシで
こすったり何度も掃除してしまうと傷つけてしまう恐れがあります。
舌専用のブラシがありますのでそれを使って優しく丁寧に磨くことが必要です。
専用ブラシを使っても何度も磨いてしまうと傷ついてしまうので、
多くても1日1回程度にしておく方がいいでしょう。
唾液を出して口臭予防
唾液には「リゾチーム」という酵素が含まれており、
細菌を殺す働きがあります。
さらに殺菌するだけでなく細菌の繁殖を抑える抗菌作用もあります。
唾液を多く分泌することで口臭予防となります。
唾液を出す方法として
1)口を大きく動かく
2)食事はよく噛むことを意識する
3)ガムをかむ
4)梅干しを食べる
これらの方法で唾液の分泌量を増やすことができます。
緑茶を飲む
緑茶には、「ポリフェノール」の1種である「カテキン」や「フラボノイド」
などの成分が含まれています。
この「カテキン」には虫歯を予防する上、強い抗菌作用があり口の中の雑菌を
退治してくれる効力があります。
また「カテキン」や「フラボノイド」はいずれも口臭を予防する効力が
あるため食後に緑茶を飲むことで口臭予防になります。
ニオイの強い食べ物は一緒に牛乳を飲む
にんにくなどのニオイの強い食べ物を食べる時は、一緒に牛乳を飲みことで
軽減されます。
牛乳は胃に入ると胃酸と反応して、半固形状態の脂肪膜に変化する。
そしてこの脂肪膜がニンニクなどのニオイ成分を包み込み臭いが
上がりにくくなり口臭が予防されるのです。
胃薬や口臭ケアサプリを飲む
ストレスや体調不良で腸内環境が悪化してしまうことでも口臭の原因と
なります。
その場合は胃腸の環境をよくする胃薬などを飲むと改善されます。
また市販で様々な口臭ケアサプリも販売されています。
有効成分なども様々ありますので、自分の口臭に合ったケアサプリを
使うことで口臭を改善することができます。
予防・対策しているのに変わらない!?どうして口臭が改善しないの?
今まで口臭で悩んできて色々試したのに全然改善されないと感じたことは
ないでしょうか?
もしちゃんとケアしているのに改善されていないと感じているのなら
いくつかの理由が考えられます。
気にしすぎてしまっている
実際に口臭で悩んでいる人95%程度の人は思いすごしでいます。
自分の口臭を気にする人と気にしない人とでは圧倒的に気にしない人の方が、
口臭が臭いのです。
エチケットとして意識することは大切ですが、あまりに敏感になりすぎて
しまうとそれがストレスとなってしまい、唾液が少なくなって口臭が
悪化してしまいます。
思いつめてしまうとどんどん悪い方向に頭が働いてしまうので、
病院などに行って第三者の客観的な意見を聞くことをおすすめします。
間違った予防・対策をしてしまっている
今回ご紹介してきたように口臭の原因には様々あります。
同様に予防・対策・改善方法もいくつもあります。
原因に合った対策ができていないと口臭は改善していきません。
胃腸の調子が悪いのにどんなに歯磨きをしても口臭が改善されることが
ないように、自分の原因に合った対策をすることが必要になります。
病気が口臭の原因となってしまっている
口臭は糖尿病や、口腔がん、副鼻腔炎、咽頭炎など様々な病気が原因で
発生することもあります。
病気が原因の場合は、どんなに口臭ケアをしても、元となる病気そのものを
治さないと改善されることはありません。
口臭は誰しもがあるし、多くの人が言わないだけで悩んでいます。
恥ずかしがらずに病院に行って専門医に相談することをおすすめします。
まとめ
今回は口臭の原因とそれに対する予防・対策・改善策をご紹介しました。
口臭は自分でわかりにくく一度気になってしまうと人との会話の支障を
きたしてしまいます。
ただ原因を把握して適切な対策をすることで、しっかりと予防することが
できます。口臭で悩んでいる人はぜひ参考にしてみてください。