歯周病や虫歯は口臭の原因に!?歯を綺麗に保つための正しい歯磨きやケアの仕方

ほとんどの方は、一度は他人の口臭が気になったことがあると思います。
それと同時に自分の口のニオイは大丈夫?と考えたり、自分の口臭に
悩んでいる人は意外と多くいるのではないでしょうか。

会議室での打合せや学校の授業など普段生活をする上で、至近距離で
人と話をすることは多くあります。その時に相手の口臭が臭かったりすると
話が全然入ってこないですよね。
それどころか極力その人とは話をしないで済むようにしてしまう人もいます。

実は口臭を予防することは、会話をする上でとても重要なことの一つなんです。
特に今は色んな種類のお菓子やおいしい食べ物が多く歯周病や虫歯に
なる人も増えています。

実はこの「歯周病」や「虫歯」はそのままにしてしまうと
口臭の原因となってしまうんです。
今回はそんな「歯周病」や「虫歯」がどうして口臭の原因となってしまうのか。
また正しいケアの仕方を詳しく紹介していきます。

どうしてなるの?「歯周病」とは?

そもそも歯周病ってどんな病気?

歯周病とは、歯と歯茎の間の歯周ポケットから細菌が溜まって
炎症を起こす病気の総称をいいます。歯周病は自覚症状が少ないのが特徴で、
自分では気づかない内に症状がひどくなってしまっている人が多くいます。

日本人の成人では軽い症状を含めるとおよそ8割の人が歯周病に
なってしまっています。また歯周病は痛みなどの症状が
あまりなくケアを怠りがちですが、実は歯を失う原因1位は
虫歯ではなく「歯周病」なんです。

歯周病は、炎症が続いてしまうと歯周病菌が血流に乗って
心臓や肺にいったりと糖尿病や肺炎など全身疾患を起こす原因と
なってしまいます。

歯の病気と甘く考えずしっかりと歯のケアをして、
症状が軽いうちに治療、対策することが大切です。

歯周病セルフチェック

歯周病は症状が少なく気づかないうちに悪化してしまう為、
いかに初期症状に気づいて対策、ケアをしていくことが大切になります。
歯周病のチェック項目を以下にまとめましたので、
セルフチェックしてみましょう。

当てはまるものがあれば歯周病の可能性がありますので、
医療機関で早めに受診しましょう。

1.歯ブラシをすると歯茎から出血する
2.歯肉の色が赤黒くなってしまっている
(歯肉が健康な状態では、ピンク色をしています)
3.
歯肉がブヨブヨとして膨らんだように腫れている感じがする
4.
口臭が気になるようになってきた
5.
朝起きた時に、口の中がネバネバする
6.
虫歯はないのに冷たい空気や水で歯がしみる
7.
歯肉が下がってきて歯が長く見えるようになってきた
8.
歯と歯の間が広がってきて、隙間が広くなった
9.
歯の表面がざらざらしている
10.
固いものを噛むと歯が痛くなったり、噛みにくく感じる
11.
歯がぐらぐらする
12.歯肉から膿が出て着る 

以上が項目に当てはまるものがあれば歯周病である可能性があります。
特に6~12の症状が出る場合には、歯周病が進行している可能性が高いので、
医療機関での受診をおすすめします。

歯周病の原因と進行

そもそも歯周病はどのようにして発症してしまうのか。
また歯周病の症状はわかりにくいですが、少しずつ進行していきます。
大きく分けると4つの段階に分けて、順を追って説明していきます。

歯肉炎
歯と歯茎の間に食べかすや汚れが溜まって歯茎に炎症を起こします。
こうなってくると歯磨きをした時に出血するようになってきます。
この時歯と歯茎の隙間にできる歯周ポケットの隙間が2~3mmとなります。

歯周炎(軽度)
歯茎の炎症が酷くなってきて、歯を支えている歯槽骨や歯根膜か
溶けだしてきた状態を指します。歯茎から出血して歯茎が
腫れてきてるように感じてきます。
この時歯周ポケットは3~5mmくらいになってきます。

歯周炎(中度)
歯茎の炎症がさらに悪化して歯槽骨も半分近く溶けてしまっている状態に
なります。この状態になると、冷たい空気や水で歯がしみるように
なっていきます。また歯がグラグラしてき始めてきます。
この時歯周ポケットは5~7mmくらいになってきます。

歯周炎(重度)
炎症がさらに悪化してしまって歯槽骨も半分以上溶けてしまった状態に
なります。歯茎が腫れて白い膿がにじみ出てきて、口臭が強くなってきます。
歯磨きをすると毎回のように出血するようになり、歯と歯の隙間が広くなり
モノが詰まりやすくなってきます。

また歯がグラグラして固いものも噛めなくなってきてしまいます。
この状態を放っておくと歯が抜け落ちてしまうことがあります。

歯周病はいろいろな病気の原因に!?歯周病が原因で起こる病気とは?

歯周病はただの口の中だけの病気と思いがちですが、炎症を放置して
しまうといろいろな病気を発症させてしまう可能性があります。
歯周病菌や菌の出す毒素が血液に運ばれて心臓や肺など体中に
回ってしまい全身疾患を引き起こしてしまう可能性があります。

糖尿病、肺炎、心臓病、脳血管疾患、呼吸器疾患など
全身の疾患の原因になってしまいます。

歯周病と何がちがうの?「虫歯」とは

歯周病と虫歯は全然違う!虫歯とは?

虫歯とは、菌によって歯そのものを溶かしてしまう病気のことを言います。
歯の表面のエナメル質が、菌の出す酸によって溶けてしまい
その結果虫歯となってしまいます。

歯周病は、歯茎や歯を支えている骨など「歯の周り」が
菌に侵されてしまう病気です。

虫歯は、「歯」そのものが菌によって溶かされてしまう病気です。
虫歯と歯周病では治療の仕方も変わってきます。虫歯は歯そのものが
傷つき侵されてしまっている状態の為、虫歯になってしまった部分を
削り詰め物を詰める必要があります。

虫歯が悪化していると神経に達してしまい、
その場合は神経も取り除く必要が出てきます。

歯周病は歯石の除去を行う、つまり「徹底したクリーニング」となります。
どちらも放置してしまうと歯を失う原因となってしまいますが、
原因や症状は違ってきます。
 

大人になると気づきにくくなる虫歯 虫歯になりやすい人の特徴とは?(チェック)

子供のころの虫歯のイメージは「痛い」というイメージ
だったのではないでしょうか?

しかし大人になると虫歯は必ずしも痛みがあるとは限らなくなってくるんです。
子供の時は歯が柔らかく神経も太いので、敏感に痛みを感じ取り虫歯自体の
進行も早い特徴があります。

大人になると痛みが分かりにくく、じわじわと進行していく虫歯になることが
多く気づいたときには、虫歯が悪化してしまうことがあるんです。
特に子供の頃に虫歯で治療した歯が虫歯を再発してしまう
ケースは非常に多いです。

虫歯の治療をした時の被せ物や詰め物が長い年月をかけて変形してしまい、
隙間ができてしまいそこに菌や歯垢がたまって虫歯が再発してしまいます。
またこの場合、歯の表面からは見えづらく気づきにくくなってしまう原因に
なっています。

歯の詰め物や被せ物は、永久的に使えるものではないので、
定期的に歯科検診を受けてチェックしてもらうことをおすすめします。
 

虫歯・歯周病の予防、改善方法

歯周病は気づかないうちにどんどん悪くなってしまいます。
また日本人の8割が歯周病になってしまっているように、
意識してケアをしていないと歯周病になってしまいます。

また虫歯も大人になると気づかないうちに悪化してしまうことが多いのです。
それは、大人になってできる虫歯が、気づきにくいところにできたり、
子供時代に治療して神経を抜いたところにできたり、
以前治療した歯にできたりと見落としやすくなるからです。

大人になると、虫歯にも歯周病にも気づきにくく、
痛みを感じ始めた時には大ごとになってしまっている可能性が高いのです。
虫歯や歯周病にならないための予防・改善方法を紹介していきます。 

朝、昼、夜1日3回の丁寧な歯磨き

やはり何より大事なのが食後すぐに歯磨きをして食べカスを落とすことです。
歯と歯の隙間も意識してブラッシングして、歯をきれいに保ちましょう。
仕事などでどうしても食後すぐに歯磨きができない人は、食後にうがいだけでも
するといいでしょう。

虫歯や歯周病は軽い段階であれば丁寧に
歯磨きをすることで改善もしていきます。

規則正しい食生活

不規則な食生活やバランスの偏った食事になってしまうと、
健康を損なうだけでなく歯周組織の抵抗力を弱めたりと
歯や歯茎に悪影響をもたらします。

また甘いものや柔らかい食べ物は歯につきやすく歯垢が増える原因と
なってしまいます。食生活の乱れからくる糖尿病は、歯周病の二大危険因子の
一つであり食生活を見直すことが健康にも虫歯・歯周病予防にも
大事なポイントになります。

タバコをやめる

喫煙は歯周病の二大危険因子と呼ばれています。
タバコに含まれるニコチンは、血管を収縮させて
歯肉の血行が悪くなり抵抗力が低下し、
歯周病菌に侵されやすくなり歯周病を悪化させてしまいます。

さらにタバコを吸うことで唾液の分泌量減ってしまい、
歯垢が溜まりやすく虫歯にもなりやすくなってしまいます。
禁煙することは、虫歯・歯周病予防の大きな一歩となります。

ストレスをため込まない

ストレスをため込んでしまうと、「ノルアドレナリン」という
物質が分泌され、歯周病菌の働きを促進させてしまいます。
適度にリフレッシュをしてストレスをため込まないように意識しましょう。

 口呼吸をしない

口呼吸が癖になってしまっていると、ドライマウスという
口の中が乾燥した状態になってしまいます。
通常口の中には唾液があり、この唾液が細菌や汚れを洗い流しています。

ドライマウスになってシムとこの唾液の量が減ってしまい、
細菌が繁殖しやすくなって虫歯や歯周病を悪化させてしまいます。

 定期的に歯科検診を受診

歯周病や虫歯は、初期症状は中々わかりにくいものです。
特に歯周病の初期はは痛みもなく自分では中々気づけません。
定期的に歯科検診で自分の歯の状態をチェックしてもらい
予防することが大切です。

定期健診では普段のブラッシングでは取り除けないような
歯垢も取り除いてもらえます。半年に1回定期健診を
受診することできれいで健康的な歯を手に入れましょう。

 どうして臭くなるの?「歯周病」や「虫歯」で口臭が発生する原因

そもそもどうして虫歯や歯周病になると口臭が発生してしまうのか?
その原因と理由について紹介していきます。

虫歯に食べ物が詰まって菌で発酵して口臭

虫歯を放置してしまうと食べカスが詰まりやすくなってしまい、
それが原因で細菌が繁殖して歯垢となり、発酵して悪臭の原因と
なります。虫歯でなくても汚れや食べカスが残ってしまうと
発酵して口臭の原因となってしまいます。

 歯の神経が腐って口臭

虫歯を放置してしまうとどんどん症状が進行していき、
歯だけでなく歯の神経にまで達してしまいます。
そうなると歯の神経が死んでしまい、強い悪臭を放つようになります。

また神経が死んでしまうと痛みも感じなくなってしまう為、
虫歯が悪化してもそのまま気づけなくなってしまいます。
ここまでくると歯を抜かなくてはいけなくなってしまったりするので、
そうなる前に治療することが大切です。

 歯根の化膿によって口臭

歯根が虫歯などによって炎症を起こした時に免疫細胞が細菌を
やっつけようとします。その結果、歯を支えている歯槽骨と
言われる部分の内部に膿が溜まり悪臭の原因となります。

歯が浮いたような感じがしたり、歯肉が赤く腫れてきていると
感じたら、炎症を起こしている可能性が高いです。
歯医者に行って早期対応することをおすすめします。

 歯周病が原因で口臭

上でも紹介したように歯周病は中々自分では気づけません。
しかし歯周病になると口の中に歯垢が溜まってしまい
これが原因で強い口臭となってしまいます。

 虫歯になりやすい親知らずが生えていて口臭

親知らずとは歯の一番奥に上下で1本ずつ生えてくる歯のことを言います。
必ず生えてくるというわけでなく人によっては全然生えてこない人もいます。

親知らずは大人になっていくにつれて生えてくるので
まっすぐに生えてこないことも多くあり歯磨きが
きれいにできず汚れが溜まりやすくなってしまいます。

そうなると食べカスや汚れが溜まり炎症を起こして
膿が出てきて口臭の原因となります。また親知らずの
生え方によっては歯並びを崩してしまうこともあります。

親知らずが生えてきたなと思ったら、他の歯に影響はないのかなど、
歯医者でチェックしてもらうことをおすすめします。

 治療後の歯や被せ物、詰め物が原因での口臭

虫歯を治療すると歯を削った後に金属製やセラミック製などの
もので被せ物をしたり詰め物をしたりします。
被せ物や詰め物がかみ合わせになっていなかったり、
劣化して変形してしまうと、歯と間に隙間ができて
そこから虫歯になってしまうことがあります。

治療した歯は大丈夫と思うのは大きな間違いで、
一度でも治療した歯とその周りは虫歯になりやすくなっているので、
より丁寧に歯磨きをする必要があります。

「歯周病」や「虫歯」にならないために。毎日できるセルフケアで虫歯、歯周病対策

正しい歯磨き

歯磨きで一番大事なことは、食べかすなどのプラーク(歯垢)を
落とすことです。特にプラークが溜まりやすい
「歯と歯の間」「歯と歯茎の境目」「歯の噛み合わせの部分」になります。

歯を磨くときは、全体を磨くのではなく一本一本2030回ぐらいは
磨くようにしましょう。また強くこすってしまうと歯茎を
傷める原因にもなってしまうので、強すぎず弱すぎず
丁寧に磨くように心がけましょう。

歯の生え方や形、力加減は人それぞれ違いますので、一度歯医者に
行って自分の歯磨きの問題点などを指摘してもらって改善する
ことが最適な歯磨きをするコツになります。

歯ブラシだけではきれいにならない、「歯間ブラシ」で汚れを取り除く

歯をきれいにするうえで歯を磨くことは非常に大事なことですが、
実は歯ブラシだけでは歯の汚れの半分程度しか汚れが取れないと
言われているんです。特に歯と歯の間は歯ブラシの毛が
届きにくく汚れが溜まり歯垢になってしまいます。

よく歯医者の定期健診に行くとデンタルフロスと呼ばれる糸のようなもので、
歯と歯の間を一つずつ丁寧に汚れを取ってくれます。これは市販でも薬局など
で販売しているので、ぜひ買って歯ブラシ同様習慣化するようにしましょう。

 重曹でうがい

重曹と言われてもあまり聞きなれない単語かもしれませんが、
実は消臭効果を持っていて食用の重曹もあり安心して使える天然素材なのです。

重曹は弱アルカリ性で口臭の原因となる口の酸化を
中和してくれて口臭予防になります。また重曹には
歯のエナメル質の汚れを落とす効果もありますのでホワイトニングの
効果も発揮してくれます。歯磨き後に重曹でのうがいを習慣化しましょう。

※重曹は食用とそうでないものがあるので、食用のものを使いましょう。
また重曹が多すぎると歯を傷つける原因にもなってしまうので、
適量での活用を心がけましょう。(コップ1杯の水に対して1/3ぐらい)

 キシリトールガムを噛む

コンビニなどでよく見かけるキシリトールガムですが、
このキシリトールには虫歯の原因となる歯垢を作りにくくする
成分が入っています。

またガムを噛むことは唾液の分泌量も増えて虫歯予防に効果があります。
ただ気を付けなければいけないのが、キシリトールガムの種類です。
選ぶ時には、成分表示を見て甘味料の50%以上が
キシリトールであるガムを選ぶようにしましょう。

また歯医者でもキシリトールガムを売っているところもありますので、
何がいいのかわからなければそちらで購入しましょう。

 歯ブラシは定期的に交換する

歯ブラシは毎日口の中のたくさんの細菌や汚れを落としてくれますが、
使い終わった後にどんなに洗っても、その汚れや菌が毛の根元に
残ってしまいます。また毛がバサバサになったりして汚れが
落ちにくくなったり歯を傷つけたりしてしまいます。

歯ブラシは1カ月使ったら交換して新しいものを使うようにしましょう。

 まとめ

口内環境をきれいに保つには毎日のケアが非常に重要です。
またそれ以上に虫歯や歯周病など初期段階で発見して処置することが
非常に大事になってきます。週に1度は自分で歯の状態をチェック
することをおすすめします。

またどんなに毎日歯磨きをしていても間違ったやり方では
汚れは取れずに残ってしまいます。歯のプロである歯医者で
定期的に歯科検診を受診することできれいで丈夫な歯を手に入れましょう。