夏の暑い時期が近づいてくると気になってくる髪のニオイ。
日本人はとても清潔なので、髪は毎日洗う習慣が身についている人が
ほとんどだと思います。
それなのに満員電車など他人の髪が臭いと感じることはないでしょうか。
これは男性だけでなく女性も悩みやすいニオイの一つだと思います。
あまり髪のニオイを嗅がれることは少ないと思いがちですが、満員電車や
エレベーター、恋人との時間など人と距離が近くなることは少なくないんです。
そんな時に周りの人から「髪臭いな!!」なんて思われたらショックだと
思います。
またニオイを他人に指摘する人は、そんなにいません。
自分でニオイの対策をしなければいつまでも改善することはできません。
一度自分の頭って臭うのかな?と考えて、周りから「臭い」なんて
思われないように臭ってしまう原因と対策を知っていきましょう。
どうしてにおうの?頭が臭くなってしまう原因
そもそも頭はどうして臭くなってしまうのでしょうか。
少し意外かもしれませんが、汗と同様に髪の毛自体にニオイはないのです。
髪の毛はキューティクルに覆われているため、髪の毛自体がニオイの発生源に
なることはありません。
では、どうして頭が臭くなってしまうのでしょうか。
原因は大きく分けて二つあります。
『頭髪臭』と『頭皮臭』
『頭髪臭』とは、髪の毛が周りのニオイを巻き込んで発生させるニオイ、
つまり外的要因のニオイです。
髪の毛は空中に浮遊しているほこりやニオイを吸収、吸着させてしまう
性質があります。
つまり、髪の毛が周りのニオイを吸い取って、頭が臭くなってしまうのです。
よく女性が焼肉や喫煙所に行ったときに、髪のニオイが気になってしまう原因が
この吸収と吸着の性質なのです。
一方『頭皮臭』とは、皮膚炎やフケ、皮脂などが原因で発生させるニオイで、
ストレスや睡眠不足が原因となります。
ニオイの原因となる「皮脂」ですが、頭皮はこの皮脂の分泌量が非常に多い
場所なのです。
暑かったり、緊張したりすると額(Tゾーン)に汗をかくと思いますが、
実は頭皮はこの額(Tゾーン)の2倍近くの皮脂腺があると言われています。
また頭皮の角質細胞のフケは、カラダの垢と同じように古くなれば
剥がれ落ちます。
フケが発生すること自体は、人間だれしも起こることなので大きな問題では
ありません。
しかしこのフケにはタンパク質が多く含まれており、細菌にとっては
豊富な栄養分となっているのです。
その為フケが多くなると雑菌やカビが繁殖しやすくなってしまいます。
つまり皮脂やフケが多くなりやすい頭は雑菌にとって繁殖しやすい環境と
なっており、ニオイの原因となってしまっているのです。
自分の頭のニオイを確認する方法
頭が臭くなってしまう原因の「頭皮臭」と「頭髪臭」。
頭髪臭は言ってしまえば、周りの外のニオイの集合体なので、自分で髪の
ニオイを嗅ぐだけで臭いと感じることができます。
(髪が長い人など直接髪のニオイを嗅げればですが。。。)
それにニオイが嗅げなくても、髪がニオイを吸着しやすいことを知っていれば、
ある程度ココ(喫煙所など)に来たから、今髪にニオイがついたかな?と
思うことはできるはずです。
一方、自分自身で確認しにくいのが「頭皮臭」のニオイです。
自分の頭皮を直接嗅ぐことは誰にもできません。
そこで自分の頭皮のニオイのチェック方法をご紹介します。
頭皮を指やタオルで擦って確認する
人は自分のニオイには慣れてしまって、臭さを感じにくい生き物です。
これはどんなに臭くても慣れで脳がそのニオイを消してしまうので、
感じなくなってしまいます。
しかし一度そのニオイを取り出して改めて嗅いでみるとはっきりとそのニオイを
感じることができます。
頭皮も同じように一度指やタオルといった別のものにニオイを付着させる
ことで、自分自身の頭皮のニオイを確認することができます。
枕や帽子など日頃使っているニオイを確認する
よくお父さんの枕は臭いと子どもに言われたことはないでしょうか。
人は寝ている時に大量の汗をかきます。
また枕には寝ている間中ずっと頭を置いているので、自分の頭皮のニオイが
残りやすい場所になっています。
ドライヤーの風を使って確認する
目の前を髪の長い女性が通った時にニオイがフワッと感じたことは
ないでしょうか。
頭のニオイは風に乗って飛んでいくので、ドライヤーを後ろから
自分の顔の前に向けてあてることで、頭皮のニオイを確認することができます。
正しく洗えてる!?髪の正しい洗い方
頭皮が臭くなる原因はフケや皮脂などの汚れが原因で臭くなりますが、
適切に髪を洗えていないとそれが原因で臭くなることもあります。
髪が臭いと感じる人の理由に多いのが、この正しい洗い方で髪を
洗えていないことにあります。
しっかりと髪を洗えていたのか?臭くなる原因を作っていないかを
一度確認してみてください。
入浴前の髪のブラッシング
入浴前の乾いた状態でブラッシングをしていきましょう。
クッションブラシやスタイリングブラシなど頭皮への負担を軽減できるブラシを
使い、頭皮をマッサージするようにブラッシングしましょう。
入浴前に行うことで、髪のほつれをとったり、頭皮の汚れを浮き上がらせる
ことができ、シャンプーで汚れを落としやすくなります。
スタイリング剤をつけていてブラシを使ってのブラッシングが難しい場合でも、
指などでしっかりブラッシングすることをおすすめします。
「予洗い」で髪の汚れを落とす
予洗い、つまりシャンプーをつけずにお湯で髪全体を洗っていきます。
『髪を洗う』という作業は、「髪の毛」ではなく「頭皮の汚れ」を
洗う作業です。
そのことを意識しながら頭皮を指でマッサージしながら1分以上は
予洗いをしましょう。この時お湯の温度にも注意しましょう。
シャワーの温度が40度を超えてしまうと頭皮が乾燥する原因になります。
また頭皮の負担にもなってしまいます。
目安としては38度くらいで少しぬるいかな?と感じるくらいの温度が
ベストです。
実はこの予洗いだけで髪の毛の汚れはかなり落とすことができるんです。
シャンプーは泡で汚れを落とす
シャンプーは手に取ってすぐに頭につけるのではなく、
まずは手のひらやネットを使って泡立てましょう。
予洗いと同じように頭皮の汚れを落とすことを意識して丁寧に
洗っていきましょう。
この時に指の腹のあたりで洗うようにしましょう。
指先で洗おうとしてしまうと爪で頭皮が傷ついてしまいます。
洗う場所を意識しよう!
ただ漠然と髪を洗ってしまっていると洗えていないところが
出てきてしまいます。
しっかりどの順番でどこを洗うのかを決めて、毎日同じように
洗うように心がけましょう。
特に後頭部、耳の周り、襟足の部分は洗いきれてない場合が多いので、
意識して頭全体を洗うようにしましょう。
シャンプーをしっかり洗い流す
シャンプーはしっかりと洗い流さないと頭皮に残り臭くなる原因となります。
シャンプーをしっかり洗い流すのに4,5分はお湯で流しましょう。
意外と洗うことにばかり目が行ってシャンプーを落としきれず
臭くなってしまっている人は多いです。
洗うとき同様耳の周りや襟足などは、洗い残しが出やすいのでヌメりが
ないかチェックしながらしっかりシャンプーを落とすように時間をかけて
すすぎましょう 。
トリートメントは頭皮でなく髪全体に!
トリートメントはシャンプーとは違い頭皮でなく髪の毛にまんべんなく
つけてなじませていきましょう。
頭皮につけてしまうと毛穴を詰まらせてしまいます。
またシャンプー同様、時間をかけて洗い流すことも忘れずに行いましょう。
しっかりと乾かす
洗濯ものと同じように髪も濡れた状態で放置してしまうと生乾きのニオイを
発生させてしまいます。
そうならないようにお風呂上りに時間を空けずに髪を乾かしましょう。
髪を乾かすときは、まずタオルで優しく挟み込むようにして水分を取ります。
この時タオルで擦ってしまうと髪を痛めてしまいますので注意しましょう。
タオルで十分に水分を取ったらドライヤーを使って乾かしましょう。
髪の内側や根元→毛先 という順番でしっかり乾かしていきましょう。
髪をにおわせない対策方法
生活習慣を正そう!
髪のニオイの原因となるフケや皮脂は生活習慣を見直すことで
ある程度減らすことができます。
フケは睡眠不足が原因で増えてしまいますので、しっかりとした睡眠時間を
確保することが大切です。
また食事も脂っこいものが中心になってしまうと皮脂量が増えてしまい
ニオイの原因となってしまいます。
バランスの取れた食事を意識することでニオイは改善されていきます。
朝シャンをやめよう
朝シャンは必ずしも良くないわけではありませんが、
極力行わないことをおすすめします。
NGな理由としては、2つあります。
1つは、その日の汚れを次の日の朝に持ち越してしまうとフケやかゆみ、
ニオイの原因になってしまいます。
2つ目は、しっかりと乾かす時間が取れず生乾きのニオイの原因に
なってしまうからです。
どうしても寝ぐせなどで朝シャンをしたい場合は、夜にしっかりシャンプーで
洗って朝はお湯だけで流すようにしましょう。
またしっかり時間を取りきちんと髪を乾かすようにしましょう。
髪をまとめて表面積を少なくしょう
髪にはニオイを吸収・吸着させてしまう特性があります。
これは毛先に動きがある状態だとより多くのニオイを吸着させてしまします。
髪を短くしたり、まとめて髪の表面積を小さくすることで、ニオイが
吸着するのを和らげることができます。
ミネラルウォーターをスプレーしよう
ミネラルイオンにはニオイを中和して消臭する効果があります。
またミネラルイオンにはニオイの元になるアンモニア分子の付着も防ぐ効果が
あります。
お風呂上がりの髪を乾かし前に硬度の高いミネラルウォーターを髪に
スプレーするといいでしょう。
まとめ
髪はどんなに毎日洗っていてもその洗い方が間違ってしまっていたり、
ちゃんと乾かせていなかったりするだけで臭くなってしまいます。
また洗いすぎてしまっても頭皮をガードする「表皮ブドウ球菌」まで
いなくなって、より雑菌が繁殖しやすくなり臭くなってしまいます。
ニオイがついてしまっても場合とやり方を知っておけば落とすこともできます。
しっかり日頃からの心がけと髪のケア、臭くなる理由を知っておけば髪が
臭くなることを防ぐことができます。是非試してみましょう。